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いろんな日食がある!

不思議な天体ショーと言える日食は、今では1つのイベントと化していますが、昔の人にとっては大変怖い現象でした。なにしろ、明るいはずの時間に突然太陽が隠れて消えてしまうのですから、太陽を神としてあがめていた人々にとってはどれほどの驚きだったでしょうか。現代人らしく(突然日食になっても驚かないように)日食について知っておきましょう。

“食”という現象

昔の人は、お日様が“暗いもの”に食べられてしまうように見えたので日食という名をつけました。

現代では、偶然太陽と地球の間に月が入り込んできて、視界をさえぎったものだと言うことがわかっています。別にこの現象は太陽だけに起きるものではなく、消えるものによって月食や星食などもあります。ですから、これらをまとめて“食”または“食現象”と呼びます。見方によっては、太陽が蝕まれて(むしば-まれて)いるようにも見えるので、昔は日蝕とも表記していましたが、現在は食の字を当てるのが一般化したようです。


日食はどうして起きるのか

上でも言ったとおり、偶然月の軌道が太陽、月、地球の順に一直線に並ぶと、地球から見て太陽が見えなくなってしまいます。つまり、光源である太陽が月にさえぎられると、月の影が地球にかかります。その影の部分にいる人からすると、そこだけ太陽が欠けて見えるようになるわけですね。これが日食の仕組みです。月が太陽を覆い隠すように見えるので、掩蔽(えんぺい)といいます。月食の場合、地球の影が月を食すので、本来の意味での食とは月食に使うほうが正確です。

遠近法と、その奇跡

月は衛星としては異様にでかく、太陽系で5番目の大きさを誇りますが、それにしても太陽と比べると直径で1/400といったところです。もしも単純に月を1cmの球にした場合は地球が4cm、太陽が4mです。それなのにどうして太陽よりずっと小さい月が太陽を隠せるのかというと、皆さんご存知の遠近法によります。つまり、近いものは大きく見え、遠いものは小さく見えるわけです。月のほうが太陽よりダントツに近いから、ずっと大きく見えるのだけです。奇跡的というか、この絶妙な月の大きさと距離加減によって、地球から見た場合太陽と月はほぼ同じ大きさに見えるのです。


宇宙から見る日食

例えば、火星にも月と同様に衛星「フォボス」や「ダイモス」などがありますから、火星からでも日食を観察することが出来るでしょう。しかし、見た目上の大きさが一緒になる月と違って、フォボス・ダイモスでは大きさが小さすぎます。そのため、わずかに太陽の一部を隠す日食しか起きません。美しい日食を観測出来るのは太陽系で唯一、地球だけの特権なのです。

地球食?

もし、月から太陽を観察すれば地球が原因の日食が観察できるでしょう。月より大きいので、それは見事な皆既日食(太陽が全面隠れる日食)を観察することが出来るでしょう。また、月から地球を観察すれば、地球に月の影が落ちているところを観察できます。近すぎるので本当に月の影にしか見えませんが、これは立派に地球食になります。


黄道と白道

さらに細かく日食のお話をする前に、ちょっと黄道と白道について紹介しておきます。黄道とは、地球からの「見かけ上の」通り道です。地球が自転するときの軸(地軸)はやや傾いているのはご存知でしょう。地球側から見てこれをまっすぐに回っていると考えると、黄道のほうが斜めに傾いているともいえますね。同じように月の通り道は白道といいます。黄道の話は天文用語紹介でも紹介していますから、そちらもどうぞ。

すれ違う道

もしもこの二つの道が同じ通り道なら、日食は毎月新月に起こることになります。でも、両者の軌道は約5度の傾斜差がついているので、毎月日食が起きるわけではなく、このリングがたまたま一点に交わったときに、日食が起きるわけです。黄道(太陽)が日食を起こしやすいポイントにとどまっている時期を別名“食の季節”といい、日食はこの時期にしか発生しません。

意外と起きる日食

こう書くと、日食はなかなか見られない現象なんだなと思われるでしょうが、実際は年に2回以上見られます。地球は月より大きいので、観察する側の場所、例えば南極から見る人と北極から見る人では随分と見る角度が変わるからです。そのため、世界中のどこかでしょっちゅう日食が起きているということになるのです。ただし、ある一定の場所、例えばあなたの家から日食を観察できる機会は非常に珍しいことになります。もしもあなたの住んでいる近くで、日食が観察できるチャンスがあったらぜひ活用してくださいね。


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