ホーム>> 日食のひみつ>> いろんな日食がある!

いろんな日食がある!

日食がどういう仕組みで起きるのか、また結構よくある事は先のページで紹介しました。ただ、一口に日食と呼んでもさまざまな種類があるのです。先ほど紹介した日食の仕組みとあわせて、日食の種類について考えていきましょう。

日食の面白さ

地球が太陽の周りを回る軌道や、月が地球の周りを回る軌道はまん丸ではなく、やや楕円形です。そのため、太陽も月も(地球からの見た目上)近くなったり遠くなったりします。ですから、同じ太陽であっても大きく見えるときと小さく見えるときがあるのです。ここが面白いポイントで、月が太陽のど真ん中を通過したとしても、太陽がすっぽり隠れる場合もあれば、太陽を隠しきれずに周りが残って見えることもあるのです。その度合いによって、または月がどの部分を通るかなどによって、色々な日食が起きるわけです。


部分日食

一番良く見られる日食で、月が太陽の端をかすめていく日食です。どの程度隠れるかは黄道や白道の兼ね合いや、上で話した見た目上の太陽、月の大きさなどのさまざまな要素によって変わってきます。火星から日食を観察すると、太陽の見た目に比べて火星の衛星が小さすぎるので、必ずこの部分食になります。

日出帯食(にちしゅつたいしょく)と日没帯食(にちぼつたいしょく)

部分日食は日食の中では珍しくなく、日食の大半を占めますが、その部分日食の中でも珍しいのがこの2つの日食です。字のとおり、ちょうど地球の自転と日食時間が折り合うと、日食しながら日の出を迎えることがあり、これを日出帯食といいます。逆に日の入りの時間に日食が起きることを日没帯食といいます。同じ現象は月食にも見られ、こちらは月出帯食(げつしゅつたいしょく)と月没帯食(げつぼつたいしょく)とよばれます。


中心食

太陽の軌道と月の軌道がちょうど中心に重なる日食をまとめて中心食といいます。中心食は太陽が隠れる割合が非常に大きいので、観察する側も楽しいものです。ところで、さっきお話したように、月や太陽の見た目は軌道距離によって大きくなったり小さくなったりします。そのため同じ中心食でも、隠れる範囲が変わってきますから、それぞれによって名前がつけられています。

皆既日食(かいきにっしょく)

月が近くて、太陽が遠いときに中心食が起きると、月が太陽を全て覆い隠してしまうので、太陽が完全に隠れてしまいます。これを皆既日食と呼びます。部分日食に比べてかなり出現頻度が低いことと、観測できる範囲が狭いので貴重です。ただ、この範囲を外れたところでも広い範囲で部分日食が観察できます。

金冠日食(きんかんにっしょく)

皆既日食と反対に、月が遠い場合、せっかく月が太陽を隠しても太陽の端っこのほうは隠しきれません。そのため、太陽がリング状に残ります。これが金冠に見えるので、金冠日食と呼びます。

金冠皆既日食

大変珍しい日食で、金環日食が観測されたあと、一度皆既日食になり、最後にまた金冠日食に変わる現象です。軌道が交わる時間が長く、その間に距離関係が変わるために起こるのです。


中心食の芸術

中心食の場合、それだけでも美しいものなのですが、さらにその日食に彩りを添えてくれるのが月の凹凸です。皆既日食や、非常にうすい金環食の場合などではこの凸凹が大きな役割を果たすのです。

ベイリーの数珠

金冠日食の金冠部分が非常にうすい場合、月の凹凸によって金冠のいくつかが分断されて数珠繋ぎのように見えることがあります。これがベイリーの数珠です。逆に言えば、月がツルツルではなく、凸凹とした起伏が有る証拠にもなるわけで、学術上でも重要な日食です。

ダイヤモンドリング

金環日食になった直後と、金冠日食が終わる寸前には月の起伏とあいまって、金冠の一部から光が漏れ出すことがあります。金冠部分をリング、光が漏れて輝いている部分をダイヤと見立ててダイヤモンドリングと呼びます。


中心食は、観察チャンス!

太陽はまぶしすぎて、とても普通に観察できるものではありません。でも日食ではその光がさえぎられますから、観察するにはもってこいです。とくに、皆既日食では光球が普段まぶしくて観察できない、フレアやコロナをじっくり観察することが出来るのです。現在では、いつどこでどのくらいの規模の日食が起きるか前もってわかるので、研究者は貴重な日食が起きる日を心待ちにしているのです。

サロス周期とは?

こうした日食は、研究者からも一般人からも大変興味深いものですから、次に「いつ・どこで・どの程度の」日食が起きるかという予測は大変重要でした。現代ではかなり正確に予測がつくのですが、実は紀元前にはすでに、この「いつどこでどの程度の日食が起こるか」という予想が立てられていました。それがこのサロス周期です。これは、どこかで日食が置きた場合、それから18年と10日もしくは(うるう年によっては)11日後に、西に120緯度ずれた地点でそっくりの日食が現れるとされたものです。これは、現代科学的に見てもおおむね正しいことが確認されています。


ページの上に移動 ↑

太陽に関わる実験
太陽を観測したい!
このページをブックマークする