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太陽の誕生と未来の謎

星にも、やはり人間と同様、一生というものがあります。太陽が生まれて、やがて生涯を終えるまでの何百億年というスケールのお話を、100年生きるのが珍しい人間が予測すると言うのも楽しいかもしれません。ここでは、太陽一生についてお話します。

太陽はどのように誕生したの?
(約48億年前)

宇宙がビッグバンによって生まれ、数々の星が生まれました。そのうちの1つの星、太陽よりもずっとずっと質量の大きい星が最後を迎え、爆発しました。爆発した星の残骸(高圧のガス)は吹き飛んでいきましたが、その中でも特に密度が濃い場所があり、ガス同士の重力によって次第にまとまり始めます。まとまったガスは、さらに重力が増しますから、より多くのガスを吸い込み、加速的に成長していきます。2億年ほどをかけて成長した太陽の卵は、一定の重力を超えてついに水素核融合を起こし、光り輝くガスの固まりとなりました。これを原始太陽といいます。

渦巻く太陽

お風呂の栓を抜くと、渦を巻きますね。このように一点で周りの流動体を吸い込んでいくと、渦が発生します。同様に太陽も周りのガスを吸い込み続け、その結果太陽の重力が届く範囲ではゆっくりと渦を巻きながらガスが吸い込まれていきました。

太陽系の誕生

巻き込まれていくガスの中にもやはり密度が濃い分部分があり、これらはまた別により集まっていきました。そうした中、太陽の重力に対抗できる質量を備えたものは、太陽に引き込まれることもなく、かといって重力から飛び出すことも出来ずに、ぐるぐると太陽の周りを回り始めます。これが惑星で、私たちの地球もこの惑星に入ります。太陽にはこうした惑星が9個(冥王星は除外されたので現在では8個)の惑星が回り始め、太陽系となりました。

地球は幸運の詰まった星

太陽と地球の質量による綱引きの重力バランスが取れたのが今の地球の公転軌道です。ここより近くても遠くても、熱かったり寒かったりで生命が住むには厳しい環境だったでしょう。もう1つ、太陽は周りのガスを吸い込みながら、一方で太陽風によってガスを吹き飛ばしもしています。そのおかげで、軽いガスは遠くへ、重い物質は近くへ集まるようになりました。重い物質は固形をしていますから、太陽に近い惑星は固形物質、遠いものはガスが主体になって構成されています。地球はそうした物質の丁度良いところに出来たのです。


太陽の壮年期
(45億年前)

太陽は次々と周りのガス、元素を取り込んで現在の太陽としての形になりました。そして一人前の恒星(主系列星)の仲間入りを果たします。太陽は今なお成長を続けており、45億年前に比べて3割、やがて終わりが来る頃には2倍にまで明るさを増すと言われています。現在の太陽はおおよそ46億歳で、110億歳くらいまで生きるといわれていますから、ちょうど働き盛りというあたりになりますね。


未来の太陽はどうなるの?
(約63億年後)

この太陽の壮年期はあと60億年ほど続くと言われています。それが終わると、太陽のコアでは今までに取り込んだ水素を使い果たしてしまい、そのエネルギー生産活動の中心をコアの周りに移行します。核融合を起こすことができなくなったコアは重力で収縮する一方で、逆に今まで強力なコアの重力に引き込まれていた周りの部分は開放され、巨大化していきます。

水星と金星の終わり

巨大化し続ける太陽は赤色巨星と呼ばれる大きさに達し、その頃には水星や金星を飲み込んでしまうことになるでしょう。ところが、この時期になると収縮を続けていたコアが超高温(3億度)ほどになります。その結果、水素核融合の産物であるヘリウムが燃え出し、それと共に重力が復活するので、一旦は170倍もの大きさになった太陽も、15倍前後まで縮小します。


やがて消えていく太陽
(約76億年後)

ヘリウムは1億年ほどで使い果たし、いよいよ太陽には燃やす材料が尽きてしまいます。巨大になりすぎた太陽は、そのガスが中心から遠いため、重力が届かずガスが離れだし、次第に小さくなっていきます。地球の直径の約110倍もあった太陽は、収縮を続けて地球とさほど変わらなくなり、(質量は全く違いますが)燃え尽きてしまったために、新たな融合活動は行われず、エネルギーが生産される事はありません。あとは、ゆっくりと時間をかけて冷え切っていくだけです。これが太陽の最後、ということになりますね。


地球はどうなるの?

地球は、やがて大きくなった太陽に飲み込まれるという説が一般的でしたが、その前に太陽の重力が弱まるので、公転軌道を外れて遠くへ飛んでいってしまうのでは無いか、という説が有力視されるようになりました。いずれにせよ、そうなれば人類もおしまいである事は一緒です。科学が進歩していて、逃げ出せるようになっていればいいですね。


コラム:巨大ダイヤモンド?

話題になった「宇宙で超巨大ダイヤモンドを発見した」というニュースをご存知でしょうか?

世界最大のダイヤモンドの原石は3000カラット(1カラットは0.2グラム)少々のものなのですが、宇宙で発見されたダイヤモンドの大きさは、10の33乗カラットと言われています。実に10の後ろに33個もの0が並ぶのです。重さがこれですから、大きさも超巨大。解りやすい例えで言うなら、月が丸ごと一個入ってしまう大きさです。さて、どうしてこの話をしたかというと、私たちの太陽も、もしかしたら進化の最終的な道のりの中で、この超巨大ダイヤを作り出すかもしれないからです。ヘリウムが燃え尽きていくときには炭素が生産されますが、この炭素が太陽のコアの圧縮によってダイヤモンドに変貌する可能性が高いのです。といっても、それを採りに行く人類がまだ生き残っているか、といわれると困るのですが……。


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